四国八十八箇所自転車お遍路を終えて早5ヶ月。結願状態を満願状態にすべく、ようやく高野山を訪れることができた。
すべてを巡り終えることを「結願」、最後の札所が「結願寺」。…
「満願」は「結願」と同じ意味でも使われますが、すべてを巡り終えた後、高野山への「お礼参り」(※)を終えて「満願」となるという考え方もあるようです。
EHIME EVENT INFORMATION SITE イマナニ より引用
というのも、このお遍路での(一応の)願いが「日本一周安全祈願」だったので、いち早く高野山へ向かいたかった。あまり占いや願掛けを信じるタイプではないが、あれだけ苦労した(実際は苦労も楽しめた)お遍路なのでしっかり最後までやりたかったのだ。

金剛峯寺

さすがに和歌山県まで自転車で行くわけにはいかず、日本一周の途中で車で寄ることにした。祝日で人が多いのを避けたかったことや、朝早く目が覚めたことから5:30には金剛峯寺の駐車場に居た。

奥の院のスタートが「一の橋」からなので、散策の意味でも高野山を満喫したいのなら金剛峯寺の駐車場から歩いて一の橋に向かうのがいいだろう。ちなみに、写真を撮ったり参拝する時間も含めて、駐車場から奥の院の一番奥まで1時間弱かかった。
当初は「熊野古道を通って数日かけて奥の院に行く」もしくは「九土山駅から日帰りで奥の院に行く」ことを考えていたが、そこまで気が乗らなかったので車で来た。(6日間で高野山から熊野三山まで歩いた方もいるみたい。。。)
和歌山県伊都郡高野町にある「高野山」

これはお遍路をするまで勘違いしていたことであり、未だに勘違いしている人もいると思うけど、「高野山」って和歌山県伊都郡高野町にある地域の名称である。
なので、

郵便局だって、

消防署だって、

KUMONだってある。

前方に移っているのは坊さんだと思うが、坊さんの出勤を見られたのはレアだろう。

高野山の中でも奥の院ってほんの一部で、まだまだ見所はたくさんある。

名物「かるかや餅」が気になる。帰りに寄ってみよう。
(と思ったが、帰りにもお店はまだオープンしていなかったので調べてみた。)

それにしても、薄暗い時間からだんだんと日が昇ってくるのを感じながらの散歩は清々しい限り。
奥の院 一の橋

ようやく奥の院のスタート「一の橋」にやってきた。
一の橋から御廟(奥の院の一番奥)まで約2kmの道のりには、およそ20万墓を越える諸大名の墓石や、記念碑、慰霊碑の数々が樹齢数百年を超える杉並立の中に立ち並んでいます。
一の橋 の看板より引用

雰囲気あって既に鳥肌ビンビン。肌寒いのもあるかも。

しっかり白衣を着て行ったけど、誰も来てなかったな。(帰りに一人だけすれ違った。)
説明書きに「非僧非俗」というワードが気になり調べてみたが、いまいち意味を理解できない。

黒光りの銅像は初めて見たかも。

目を瞑って大きく鼻から息を吸うととても心地よい。
大師の腰かけ石

疲れてはないけど腰掛けてみる。そこまで座り心地は良くない。

そびえたつ大量の木々たちには

番号が振られている。

墓に囲まれた道をとにかく進む。
この早朝の時間で、向こうから歩いてくる人を数人見たが、おそらく高野町の住人が散歩しているのではないかと思う。直接聞いてみてもよかったな。

墓石?記念碑?に刻まれた「Panasonic」の文字。
諸大名の墓石

伊達政宗

豊臣秀吉

織田信長

明智光秀
もともと歴史は得意ではなく戦国武将なんて上の空、という感じだった。さすがに、これだけ実際の墓を見ると、初めて戦国武将の存在を感じることができた。
「今から高野山に墓を建てることはできるのか?」ふと思いついたが全然できるみたい。
御廟橋

この御廟橋より向こうは撮影禁止となっている。
御廟の中に入ると、坊さん3人くらいが読経しており参拝者が10~20人は居たことに驚いた。
5か月前に記入した納札を納め、ロウソクと線香を上げて参拝した。少し中を見学し、この時点で時刻は6:30。これまで四国遍路ではだいたい7時から納経所が開くので、30分待てばいいかとのんきに思っていた。が、こちらの納経所は8時からとのこと。。。最後の最後で痛恨のミス。
ここで1時間半待つ気力はないので、納経はあきらめた。「納経なんかより気持ちで満願」と言い聞かせ帰路に着く。
金剛峯寺駐車場

5:30の時点で聞こえていたお経は、7:20でもまだ聞こえていた。調べてみると、お経が聞こえていたのは金剛峯寺尼僧学院の建物からだった。お寺の朝は早い。
納経はできていないが、ひとまずこれで満願に。4月に四国遍路を終えたときには、「自転車でなく歩きでもう一度お遍路をしようかな」とも思ったが、もうお遍路はいいかな。なんだろう、特に考えるところもないんだけど、やりきった感が強いかな。
人の考えなんてすぐに変わる、そんなもんだしそれでいい。また生きているうちにお遍路したくなったら来ます。

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