1日のルート
チェックポイント
◎自転車で18~23番札所を参拝
◎21番札所 太龍寺は麓に自転車を置いて歩いて参拝(麓の民宿から50分で山門へ)
<個人的に坂がきつかった札所>
- 18番札所 恩山寺は標高66m
- 20番札所 鶴林寺は標高467m
- 21番札所 太龍寺は標高484m ※ロープウェイ有り
活動
ビジネスホテル コスモス徳島
自転車を漕ぎ続けてはや4日目。「太ももが限界かも」初めての弱音を吐く。
加えて、朝からえらい鼻水が出る。風邪ひいたのかな?体調管理はしっかりしたいので今日はしっかり寝よう。
今日も一日気合を入れて、いざ出発!
と思いきや、自転車の荷台の破損箇所を発見。現状、どうすることもできないのでそのまま出発するが気が気ではない。
18番札所 恩山寺(標高66m)
標高は70mとそれほど高くはないのだが、朝イチの登り坂はまあまあきつい。そして自転車のギアが入りづらい。
ここからは自転車を置いて歩いて行くことにする。
2、3分ほどで到着。
いつも鐘をついていなかったのでここで初めて鐘をついてみる。
山の中での鐘の音は体に響き渡る感覚。
納経を終え、下り坂を勢いよく通過しそのまま19番札所を目指す。
20分ほどで到着。
19番札所 立江寺(標高3m)
こちらは19番札所 別格本山 立江寺
この「別格本山」が気になってお寺の人に尋ねるとお寺の格のようなもので
真言宗でいえば、高野山が「総本山」で、その下に「大本山」や「別格本山」があるらしい。
そして、四国八十八箇所のなかでも真言宗じゃない寺もあるらしい。
※のちにそれらの寺で話を聞きたかったが、普通に参拝していれば特に気が付かずすっかり忘れていた。。。
弘法大師がとにかくデカい。
次の札所へ向かって出発しようとするとさっき18番札所にいたおいちゃんが話しかけてくれた。
おいちゃんは宮城から来ててバイクでお遍路をしている。18番札所で財布が無いことに気がつき、昨日泊まった快活クラブまで戻っていたから遅くなったみたい。
今回の宿で「漫画喫茶」は眼中に無かったのだが、話を聞いて圧倒的な安さと意外と快眠できるというところに惹かれどこかのタイミングで利用してみようと決心する。
そうこう話していると更に年配のおいちゃん(18番札所で見た覚えがある)がやってきて、僕らが会話しているのを全く気にすること無くバイクのおいちゃんに違う話題を振って割り込まれる。凄い度胸、というか何も気にしていないし考えてないのだろう。
世の中にはいろいろな人が山ほどいる
この言葉に尽きる。その場を離れるタイミングを見失い数分知らない会話を聞きながらなんとか立ち去る。
途中、「よってネ市」という看板に吸い込まれてしまう。
四国は本当に柑橘系の果物がたくさん売っているし、道中、無人の販売所もよく見かけている。
看板に惹かれて入ったものの、今の自分に必要なものはないため手ぶらで退散。今の自分に必要なものは
ここに置いてあるはず。
朝ホテルを出るときに気がついた自転車の荷台の修理をする。
これでなんとか固定できた。やはり荷台が安かったことに加えて、上に積んでいるザックがとても重い(10-15kgくらい?)ことですぐに破損しているのだろう。とりあえずひと安心。
次の20.21番札所は標高約500mにあるため気合いを入れる。
20番札所 鶴林寺(標高467m)
50分くらい坂道をひたすら漕いでようやく到着。昨日の12番札所 焼山寺を経験しているので今日の坂は可愛く思える。
駐車場で、朝の「話横取りおいさん」に会う。
悪い人では無いみたい。
こういう細かいこと(人が話しているのに途中で割り込む)ってその人が気にしているか気にしていないかのどちらか、ただそれだけの話。逆に言えば、こっち(された側)がそのことを気にしているか気にしていないか、それだけ。結局その感覚が合うもの同士が長く付き合っていくんだろうな。だから良い人・悪い人の話では無いのかも。
「これ何て読むんだろう。」気になるけど時間が無いからとりあえず写真を撮る。ようやく調べられた。
托鉢(たくはつ)…僧尼が修行のため、経を唱えながら各戸の前に立ち、食物や金銭を鉢に受けて回ること。乞食 (こつじき) 。行乞 (ぎょうこつ) 。
goo辞書
思ったより強烈な言葉。。。
気を取り直して21番札所を目指す。
四国の川はとにかく大きいイメージ。青いし緑だし広いし良いところ取り。
21番札所 太龍寺(標高484m)
次の21番札所はロープウェイもあるのだが麓に自転車を置いて歩いて登ることにする。理由としては
- 22番札所に向かうのに、21番札所のロープウェイ乗り場を経由するとかなり距離をロスしてしまうこと
- 自転車をロープウェイに乗せたとしても22番へ向かう下りはかなりの悪路であること
宿に電話をして自転車を置かせてもらう許可をもらったところで歩き始める。
歩きの方が自転車と荷物の重さが無くなるから坂道は歩きの方が圧倒的に楽。
ただ、下りはブレーキかけながらになるからしんどい。
初っ端から道が悪い。そしてひたすら坂を登る。車に追い越されてもなんのその。とにかく歩く。
途中、昨日12番札所 焼山寺で話しかけてくれたご夫婦と再会する。岡山から来てて電動自転車でお遍路をしているが、区切りなので23番札所 薬王寺まで行って今回は岡山に帰るとのこと。もう会うことはないだろうな。
人と話すと自然と活力が湧いてくる。
遍路道というよりはアスファルトの道をひたすら進み、宿に自転車を置いて50分ほどで山門に到着。思ったよりも時間がかかってしまったので、今日も最後の札所がギリギリになりそう。みっちり10分刻みで残りの計画を立て先を急ぐ。
寺の敷地はかなり広く本堂・大師堂・納経所を回るのに結構歩く。
それもそのはずでここは古来より「西の高野」と呼ばれているらしい。実際の高野山がどれほどのものか楽しみだ。
時間は無いけど道の駅は寄るって決めていたので。
道の駅 わじき
徳島県那賀郡那賀町は鹿が有名らしく、それを使った「ナカシカバーガー」。まさかの1000円超え。
昨夜頂いた徳島のクーポンが1000円分あったのでラッキー。
お腹を満たし外で一服していたところ、地元のバイク乗り?のおいちゃんからSOYJOYを頂く。
今まで変に意識しちゃっていた自分が居たけど、今回は本当に自然にお接待して頂く。お接待の話に限らず、
何も意識していないときにこそ良くして頂くことが多い気がする。求めてはいけないということ。
そしてまた岡山のご夫婦と再会する。まさか会えるとは思っていなかったのでとても嬉しい。既に22番札所まで行き、最後は車に自転車を積んで23番札所 薬王寺に行って帰るみたい。そして同じお遍路なのにポカリを買って頂く。
知らない人からお菓子や飲み物を頂くって普通に考えたらあり得ないこと。
それを当たり前にしてくれる「お遍路」の文化って何て素晴らしいんだ。
人と話して少し食べ物を頂くだけで本当に元気が出る。
他人に「優しくする」とか「親切にする」って簡単にできるようで、そしてしているようで、実はできないこと。
やってみればできるようになるし、してもらった側は想像の何倍も嬉しいからこの体験をいつも思い出そう。
人のぬくもりに浸りながら次の札所を目指す。
22番札所 平等寺(標高37m)
何だかとにかく高さに圧倒される。
時刻は15:20 最後の23番札所までは約20km。ここ最近の走りから、休憩する時間もふくめてだいたい時速15kmで移動していることがわかるので、またもギリギリの到着になりそう。
そして上り坂が続くと平均時速は5-10kmくらいまで落ちてしまう。その分下りで取り返すのだが。
これまでの道のりを振り返ると基本的に街と街の間は峠を伴う山道で、トンネルを通過していく。
したがって、平地が街になり栄えて店ができる。当たり前のことを体で実感している感覚。
23番札所 薬王寺(標高32m)
安定の16:40に到着。いつも通り先に納経して頂く。
納経してもらったページをドライヤーで乾かしているときにとんでもない物を見つけてしまう。
ちょこちょこネットで見たことはあったが、まだまだこれから幾度とない峠を越えていかなければならないことを再認識する。
ちょうちんの濃いピンクと桜の薄いピンクがなんとも言えなくマッチしている。
また見つけたぞ。17時を過ぎていたのでお寺の方は見当たらず、またも真相を聞けない。
とりあえず参拝を終えたのであとは宿へ向かうだけなのだが、ここから更に20km自転車を漕がなければいけない。その前に明日の宿の予約もしなければいけない。そんなこんなで17:40にようやく23番札所を後にする。
疲れてくると甘ーい物を体が欲してくるので。
夕日が見える時間まで自転車を漕いでいるのは今回のお遍路で初めての体験。
夜の運転は寒くて暗くてさすがに怖い。早く食料を買って宿に着きたいところ。
途中寄ったスーパーにキュウリが丸ごと1本挟まれたパンが売ってあった。ビジュアルが衝撃的だったので、お店の人に味はどうか聞いてみたけど、「私も食べたことがない。母が食べて美味しいと言っていました。」とのこと。なかなか地元の人は食べないのかな。
早く宿に着きたい一心でひたすら自転車を漕ぐ。
OZUNA CAMP&LODGE
到着したのが19時を過ぎており真っ暗だったので翌朝撮った写真。
オーナーさんはもともと横浜の方で、公務員を辞めて去年からここのオーナーをされているみたい。ここの宿はゲストハウスに加えて、キャンプ場の運営やサーフィンのレッスンも行っている。
オーナーさんのこれまでの経緯を聞いたり、僕のこれまで~今後のことを聞いてもらったり、たくさんお話しをしてもらった。これからのことを人と話すとワクワクしてくる。
昨日書いたように、遍路宿のサイトの電話番号が実際と違ってここの宿に繋がったんだけど、そのおかげでここに泊まることができている。
そのミスが良い方向に繋がるのか、そのミスを良い方向に捉えているのか、どちらかはわからないけどどちらにしても良い方向だけを考えていく。
スーパーの残りの総菜をささっと食べお風呂にゆっくり浸かる。
部屋がひたすら広い。今日は7時間は眠ることができそう。朝も少しゆっくりしたいので、明日は1日の走行距離を70km程度に抑えよう。そしてまた明後日からしっかり漕いでいこう。
本日の出費
- 自転車 398円
- 遍路用品(線香) 110円
- 納経代 1800円
- 宿泊代 4000円
- 食費 2873円(1000円は地域クーポン券使用)
合計 9181円
投票して頂けると幸いです、よろしくお願いします。
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