【自転車旅/日記】自転車お遍路1日目-1~9番札所-

その日の感覚を大切にしたかったのでブログを使って日記を書いていくつもりでした。
がしかし、毎日とてもタイトなスケジュールで写真を載せながら日記を書く余裕が全くありませんでした。
そこで、その時感じた感覚はメモを取りつつ、お遍路を終えた後に、1日1日をもう一度楽しめるように振り返りの作業としてこれから日記を残していきます。

目次

1日のルート

チェックポイント

◎オーシャン東九フェリー 門司→徳島
◎自転車で10~17番札所を参拝

<個人的に坂がきつかった札所

  • 4番札所 大日寺は標高72m
  • 8番札所 熊谷寺は標高94m

活動

オーシャン東九フェリー

昨日は23時に電気を消したが思ったよりも船の揺れが気になりなかなか眠れず。。。

1:44 ハッと気付いたが再度就寝

3:52 再び目覚めてしまう

4:45 これ以降は頑張って眠ろうとしてもなかなか寝付けずひたすら考え事をする

6:00 荷物の整理を始める

そういえばこんな感じの一畳分くらいのスペースが部屋でした。
昨日の疲労も相まって、もちろん体はバキバキ。太ももの筋肉痛がたまらん。でもこれが良い。登山後もいつもこの感覚。

外はひたすら海と山。天気は曇ってる?展望デッキに出たが、風が強くて寒いからすぐに退散。

電子レンジもお湯もあるから便利。温かいご飯って最高。そういえば、今朝の便はここ1週間で1番まともな形をしてた。というより、もう今まで通り。整腸剤勝手にやめちゃったけど、自分にはそれが合ってたみたい。

それから荷物を完全にまとめ、お遍路の作法の再確認や今夜の宿探しを行う。なんとか宿は決まったけど、このやり方でいいのかな?当日の朝に予約を取るってなかなかリスクだけど、そっちの方が動きやすいもんな。まあ何回かやってみてわかってくるだろう。

空いた時間に納札の確認。思っている以上に書くのに時間がかかるんだな。

オーシャン東九フェリー 徳島(沖洲)のりば

そんなこんなでようやく徳島県に到着。大学2年生の時だから丸5年ぶりの四国上陸を果たす。まずは1番札所の霊山寺を目指す。

オーシャン東九フェリー 徳島(沖洲)のりば→1番札所 霊山寺 までは18km

沈下橋といえば四国のイメージが勝手にある。何回渡っても興奮する。

ようやく徳島の道路からもお遍路の香りが漂ってきた。それにしてもあたりは曇り空。

1番札所 霊山寺(標高24m)

10:50 ついに到着、まずは経本と納経帳を物色する。

これに決めた。読経の仕方は事前にいろいろ調べたが、3回読むと書いていたり、7回読むと書いていたり、気持ちを込めれば1回でいいと書いていたり曖昧なので、、、店員さんに聞いてみると「ひらがなのところは3回読んであとは1回読んだらいいよ。」と教えていただく。

1番札所の霊山寺は既に納経されておりこんな感じ。

お遍路グッズも揃ったところで、ようやく寺へ向かう準備をしていると白衣を着たおじさんに話しかけられる。

「自転車で回っているの?カッコいいねーーー。」

埼玉から来ていて話し方が長州力似のおじさんはお遍路数回目らしい。歩いて通しで回るみたい。

埼玉の長州力
その白衣はどこで買ったの?前にポケットがあって参拝道具を入れられるからとてもいいねーーー。
白衣はネットで買いましたよ。そっか!ここに入れたら参拝しやすいですね!

と答えると埼玉の長州力の表情は一変。

埼玉の長州力
当たり前やろ?何を言いよん。そのために使わんでどうするんか。

お遍路巡りで初めて話しかけられた人にいきなり怒られた。。。まあ言い方の問題だろう。本人はそんなつもりは全くないのだろうけれど、少しのアクセントやニュアンスの違いで人への伝わり方って全く変わってくる。当たり前のことだけどいきなり勉強になりました。

それから長州力は2番札所へ向かって行くみたいだから僕も逃げるように1番札所の山門を目指す。

水も滴るいい男
あまりお寺の中の建物や構造自体に関心がないので、最低限山門だけでも写真を撮っていこう。

そう思って撮ってみるものの何か物足りない。物足りないというより、もっと見慣れた景色があるはず。。。この門をくぐり進んでいくと

これこれ、よくネットで見かけたやつ。寺の知識とかは全くないけどやはり雰囲気は感じる。

YouTubeで何度も確認したお作法を思い出し、まずは手と口を清める。
やはり1番札所は人が多く、白衣を着ている人よりも「観光で来た」という感じの人が多い印象。

少し歩けば本堂に到着。次はローソク、線香、納札、賽銭、読経なのだが。お作法はそれなりに予習していったつもりだが、いざ自分一人でやるとなるとよくわからないもの。本堂の中にいたお寺の方に参拝方法を教えていただく。

ローソク、線香、納札、賽銭が終わりついに読経へ。
なのだが、周りに白衣を着たお遍路は僕以外見当たらず、観光客がいる中で読経するのはなかなかのプレッシャー。小学生張りにもぢもぢしてしまい、ようやく意を決して読経。これがまた、リズムが合っているのかわからず小声でブツブツ唱えてしまう。それから大師堂へ行き再度参拝。大師堂の方が開けており人も少ないので先ほどよりは声を出して読経できた。

山門を通って20分ぐらい?でようやく参拝終了。この時点で12時前。今日は9番札所を目標にしているから割と急がないといけないかな。

(実はこれ最後のお礼参りで撮った写真だけど。初日に取り忘れたのでこっそり使います。)

1番札所 霊山寺→2番札所 極楽寺までは1.2km(標高差)ほぼ平坦

10番札所までは割と固まって配置されているのですぐに2番札所へ到着。

2番札所 極楽寺(標高19m)

到着して小銭をあさっているところ、うっかり手元が滑る。

なんと601円をこの溝に落としてしまった。柵はガチガチで持ち上がる気配もなく途方に暮れる。「どうしたんかい」とお寺の掃除のおばちゃんが話しかけてくれる。事情を説明するとちょっと待っとき、と。

一緒にいたおじさんと話しながら待つ、どうやらこの鉄柵を盗んで売るやつがいるからガチガチに固めているとか。

しばらくするとゴミ拾い用のトングというかハサミというか、とにかくお金を掴めそうなものを持ってきていただく。

なんとか600円を救い出したが、1円は掴み切れなかった。

おばちゃん
600円稼ごうと思ったらちゃんと働かんといけんもんな。大切にせんとね。

おばちゃんの言葉が身に染みる。おばちゃんありがとう!

気を取り直して参拝へ。

100キロウォーク参加以降、「ウォーキング大会」とかすぐ目に入ってしまう。

最近の納経帳の和紙が新しくなり、墨が乾きにくいとのことで納経してもらった後はドライヤーで乾かす作業へ。帰り際、助けてもらった掃除のおばちゃんも自転車で自宅へ帰るところだったため再度お礼を伝える。

次なる3番札所もすぐ近く。

2番札所 極楽寺→3番札所 金泉寺までは2.7km (標高差)ほぼ平坦

3番札所 金泉寺(標高12m)

納経してもらっている字が達筆すぎるので、三行何を書いてるかを教えてただく。

一番大きな真ん中にはその寺の「ご本尊」 右側には「奉納」の字 左側には「寺」の名前

とにかくわからないことは聞きまくっていこう。

3番札所 金泉寺→4番札所 大日寺までは4.9km (標高差)アップは75m ダウンは16m

4番札所へ向かう途中、朝から曇り空だったけど少しずつ晴れ間が見えてきている。そして少し坂。それにしても暑い。やはり昨日と今朝は曇っていたから肌寒かったんだ。今回用意した半パンスタイルがちょうどいいみたい。

4番札所 大日寺(標高72m)

4番札所へ到着した頃に、外国人のお遍路が2人参拝を終え出てきた。そういえば、白衣を着た外国人がとても多い。コロナが落ち着いて観光客が増えてきた、というのはわかるのだが、よりによって日本に来て八十八箇所お遍路巡りをするとはなかなかだと思う。

4番札所は洒落てて綺麗だったな。

帰り際、団体のお遍路がやってくる。初めての遭遇だが、自分の参拝が終わった後で良かった。タイミングが悪ければ、納経でかなり時間がかかる気がする。今後は気を付けていこう。

4番札所 大日寺→5番札所 地蔵寺までは1.7km (標高差)ほぼ平坦

5番札所 地蔵寺(標高17m)

桜がキレイなので洒落させて撮ってみる。

ここで1番札所で会った、埼玉の長州力と再会する。さっきのことがあったからあまり話したくはない。。。と思っていたのだけど、まさかの参拝中(読経中)に話しかけてくる。

埼玉の長州力
さっきのお兄さん、ちょっとケータイの使い方を教えてくれ。

読経中だったのでさすがに無視する。少しイラっとしてしまった自分がいた。

終わった後に長州のもとへ行くと、どうやら今日の宿に予約を取りたいみたいなのだが、ガラケーの操作がわからず画面が戻らないみたい。数個ボタンを押し電話をかけることができる状態に戻す。

埼玉の長州力
ありがとう、助かったよ。

ここでお遍路ガイド本に書いてあったことを思い出す。

「不安・危険・不便・不足・苦痛」を体験し、辛抱、我慢、気配りの努力で困難を乗り越え、くぐり抜け、時に心こもるお接待に感動し、「尊敬と信心、感謝と思いやり、我慢」という、人間にとって最も大切なものが呼びさまされ、人柄(にんげん)が大きくなります。

この出来事もお遍路中の出来事で、全ては人柄(にんげん)が大きくなるためのもの。こんなことにイラっとしていてはどうしようもない。いい経験をさせてもらっています。

いつにも増して弘法大師が大きく感じた。

5番札所 地蔵寺→6番札所 安楽寺までは4.9km (標高差)ほぼ平坦

6番札所 安楽寺(標高22m)

ここには宿坊があり、温泉付き。だいぶ前からここに泊まってみたかったんだけど、ネットで調べるといつも予約がいっぱい。今回も予約がいっぱいと知っておきながらダメもとで電話をしてみたけれど、団体が来るから受け入れは難しいとのこと。

早めの段階で宿坊に泊まりたい理由としては、本物(お坊さん)の読経を聞いておきたいから。まあそれに関しては、またYouTubeで検索してひたすら練習するとしよう。

なかなか綺麗な水場を見つけ、久々に流れる水の魅力に惹かれる。

6番札所 安楽寺→7番札所 十楽寺までは1.2km (標高差)ほぼ平坦

7番札所 十楽寺(標高42m)

ここにも宿坊があり、本当はここに宿泊予定だったが体調を崩したことで出発時期がずれ予約をキャンセルさせていただいた。

まさかの手水舎(ちょうずや)が自動。コロナの影響だろう。(珍しいと思って撮影したけれど、後に割と自動のところが多いことを知る。)

以前テレビで芸能人がこの縁結門を通るシーンを見たことを思い出した。一応通ってはみたもののすぐに出てしまった。

納経してくれた方はやりとりが少しぶっきらぼうで、加えて、墨を乾かす考慮もなくすぐに納経帳を閉じられた。間に入れる紙と墨がくっついてしまい、結局力技で剥がしたので紙も持っていかれてしまった。こういうことを言っていいかわからないが、ここに泊まらなくて良かったと思った。

7番札所 十楽寺→8番札所 熊谷寺まで3.8km (標高差)アップは68m ダウンは12m

8番札所 熊谷寺(標高94m)

宿のオーナー
今日予約している「水も滴るいい男」さんですよね?今日はどこまで行きますか?

駐車場に着くと、突然話しかけられる。今日泊まる予定の宿の方だったが、なぜ僕のことがわかる?別に名札やプレートを下げているわけでもないのに。気味が悪かったのだが、時刻は16時15分を過ぎており、今日は9番札所まで行く予定だったので先を急ぐ。

なぜかこのときは山門を撮ることにこだわっていたので、参拝が終わってからまだ下にある山門まで向かう。

山門はここで合ってます?

大きなレンズのカメラを持ったおいちゃんに話しかけると、せっかくだから写真を撮ってあげようって。さすがにおいちゃんがぶら下げている良いカメラではなく、僕のスマホだった。けれど、さすが配置というか構図というか、桜も映えとても良い写真を撮って頂いた。

おいちゃん
僕は前、お遍路しているカップルの写真を撮って、その2人が結婚して結婚式にも呼んでもらって。こうやってお片ラ三と話したらお接待するんだけど、今は手持ちが無くてごめんね。とにかく、急いじゃいかんよ。

少しお話しさせてもらったけど、最後の言葉がやたら残る。「急いじゃいかんよ。」ここで時刻は16:42を過ぎており、納経時間の17時まであとわずか。急いだらいけないことはわかっているけど、とにかく安全第一で気を配りながら先を急ぐ。

8番札所 熊谷寺→9番札所 法輪寺まで2.2km (標高差)ほぼ平坦

9番札所 法輪寺(標高32m)

16:50 なんとか到着。事情を説明し先に納経して頂く。

そしてゆっくり参拝を済ませなんとかひと段落。

9番札所 法輪寺→癒やしの遍路宿 越久田屋(おくだや)まで3.7km (標高差)ほぼ平坦

宿は基本素泊まりで泊まっていくので、帰りに夕食の調達。極力、コンビニ飯は控え地元の物を食べようと意識しているが、近くに徳島っぽい物が食べられるとこはなかったので。腹を満たすため唐揚げ屋さんへ。

弁当が出来上がるのを待っている間に自転車の整備をしていたのだが、またも手元がすべりドライバーが親指に突き刺さる。

同時に、鞄を引っかけて擦ってしまい防水の生地に穴を空けてしまう。萎える。

癒しの遍路宿 越久田屋(おくだや)

クタクタの体に鞭を打ちようやく今夜の宿に到着。

今夜は民宿に泊まらせて頂く。この広さで十分。外人のお遍路も泊まっている。

そして先ほど購入した唐揚げだがあり得ないくらいでかい。ご飯大盛りも大盛りが過ぎる。

初日のお遍路巡りを終えてわかったこと。

  • 1つのお寺の参拝にだいたい20分かかる
  • 自転車は休憩込みでだいたい時速15km

風呂に入って最低限の物を手洗いして部屋に干す。そうこうしていると22時を過ぎ、ここで毎日の日記まで手が回らないことに気がつく。とりあえず明日の予定を立て早く寝床に就く。

本日の出費

  • 遍路用品(納経帳・経本) 2970円
  • 納経代 2700円
  • 宿泊代 5000円
  • 食費 1600円

    合計 12270円
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