自転車でのお遍路を終えて、今回は実際にかかった費用を細かくまとめてみました。
基本情報

総費用に関しては、まずテントを張って野宿をするのか、あるいは宿に泊まるのか、で大きく変わってくると思います。
野宿をすれば宿代はかからず、時間の許す限り先へ進み続けることができますが、初期費用と荷物がかさむことや外で寝ることに慣れなければいけません。宿に泊まればもちろん快適に過ごすことができますが、毎日宿代がかかったり、宿の場所・予約するタイミングを見計らうのが難しく、「宿に着いけどまだまだ時間があるから先に進めそうだったな、、、」ということになったりします。
僕の場合は14日間の旅中、全て宿に泊まりました。理由としては、テント泊道具を持っていなかったことや、期間が短い分毎日移動する距離が長く夜はしっかり休みたかったことなどが挙げられます。
準備にかかった費用
お遍路巡りの準備にかかった費用は約65000円でした。
準備の段階に関しては、「自転車旅」に必要なものや既に持っているものが人によって異なってくるのであくまでも一例としてとらえてください。金額の詳細は下の記事を参照してください。

お遍路用品:6900円
- 白衣 3000円
- 輪袈裟 1600円
- 納札 400円
- ローソク 400円
- 線香 500円
- ガイドブック1000円
自転車用品:27200円
- リアキャリア 2500円
- スマホホルダー 6000円
- 泥よけ 1500円
- 鍵 1000円
- ヘルメット 16000円
- ドリンクホルダー 100円
- ベル 100円
アウトドア用品:28000円
- ヘッドライト 10000円
- シューズ 18000円
日用品:2800円
- 耳栓 2800円
お遍路中にかかった費用
14日間でかかった費用は合計164606円、往復のフェリー代を抜いた1日平均は9946円でした。
実際にお遍路をした14日間にかかった費用の一覧です。
項目 \ 日目 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
納経 | 2700 | 2600 | 1800 | 900 | 2100 | 1200 | 600 | 1200 | 3000 | 3300 | 4200 | 3300 | 300 | 26600円 | ||
参拝道具 | 2970 | 110 | 350 | 118 | 3548円 | |||||||||||
(クーポン使用) | 食料2273 | 1600 | 2431 | 2873 (1000) | 1050 | 3535 (1122) | 3733 | 3038 (2000) | 2791 | 2946 (1790) | 2013 (210) | 2355 (1898) | 2847 (549) | 2755 | 2714 | (8569円) | 38954円
宿泊 | 5000 | 4000 | 4000 | 6000 | 1525 | 3000 | 3200 | 3600 | 4000 | 8800 | 3200 | 4900 | 4400 | 55625円 | ||
洗濯 | 600 | 200 | 100 | 400 | 1300円 | |||||||||||
移動 | 13150 | 970 | 2000 | 2200 | 600 | 12210 | 31130円 | |||||||||
自転車関係 | 2480 | 398 | 522 | 3400円 | ||||||||||||
その他 | 1383 | 1066 | 1600 | 4049円 | ||||||||||||
合計 | 18503円 | 12270円 | 9031円 | 9181円 | 8150円 | 8543円 | 8033円 | 6838円 | 7771円 | 11788円 | 14113円 | 7555円 | 15331円 | 10855円 | 16824円 | 164606円 |
納経代:26600円

基本的に納経は1ヶ所300円ですが、12番札所 焼山寺のみ1回500円になっていました。
納経代に関しては、「納経しない:0円」もしくは「納経する:26600円」の二択です。僕もかなり迷いましたが、こんな機会は滅多にないと思い出費がかさむ「納経する:26600円」を選択しました。2回目のお遍路は、1回目の納経帳に上からハンコを押してもらうだけみたいです(同様に1回300円)。もう一度お遍路巡りをする予定ですが、もう納経しないと思うので、初めてお遍路をする方には、是非納経することをお薦めします。
参拝道具代:3548円

経本や納経帳は中身を見て選択したかったので現地で購入しました。また、準備の段階で揃えていた線香やローソクの追加購入もしました。線香・ローソクは始めに88ヶ所の参拝で必要な数を揃えていてもいいのですが、線香はどうしても数が多くかさばってしまうし、何よりコンビニでも手に入るので追加購入していく前提で揃えて良いと思います。
食費:38954円
出発前の段階では1日2000円の予定でしたが、実際は1日2597円でした。
上記写真は朝・昼・夕食の例です。長いときは1日120~130km自転車を漕ぐ日もあったので、そのためには大量のエネルギーが必要です。そうなると、食事はガソリンみたいなものなので、もう予算は気にせずとにかく高カロリーで腹持ちの良い物を毎日食べ続けました(まさか朝からカップ麺とおにぎりを食べることになるとは)。
宿泊代:55625円

出発前の段階では1日4000円の予定でしたが、実際は1日4279 円でした(0日目と14日目はフェリーで寝たので13日分の平均)。【準備】自転車お遍路巡り出発直前に「これだけは再確認すべき」こと。より、いろいろな宿に泊まることも楽しみの1つとしていたので、実際に泊まった宿の種類と数を記します。
- 民宿×3
- ゲストハウス×2
- 旅館×2
- ビジネスホテル×4
- マンガ喫茶×1
- 宿坊×1
- 通夜堂×0
ゲストハウスとマンガ喫茶はそもそも予定していなかったですが、少しでも出費を抑えたいのであればお勧めします。特に今回3日目と6日目に利用したゲストハウス(OZUNA CAMP & LODGE・ゲストハウスまぁる)は両方とも値段も居心地も良かったです。
宿坊は何といっても、仏教の影響を受けている精進料理を食べることができますが、食事を付ければ割と値段は上がってきます。僕は宿坊で食事をつけなかったのですが、幸運なことにもキャンセル分を無料でいただくことができました。精進料理は思っていたより遥かにおいしかったですよ。
そして結局、通夜堂を利用することはありませんでした。通夜堂は寺の敷地内にあり、最低限の寝床を無償で提供してくれます。ただ場所にもよりますが、実際に僕が見た通夜堂は本当に寝床スペースだけで、何より夜は少し怖さがったということから今回は利用していません。歩き遍路をする機会があれば、使わせていただいてもいいかもしれません。
洗濯乾燥代:1300円

基本的にインナーシャツと長袖は毎日手洗いをしており、パンツや靴下のために洗濯機を利用しました。パンツや靴下を3セット持って行っていたことや、無料で洗濯機を使わせていただける宿があったことで、洗濯代を抑えることができました。
移動代:31130円

「自転車遍路」と言っておきながら、文明の利器に頼ってしまいました。ただ、どんなやり方であってもお遍路に変わりはないので、ここはそれぞれのお遍路さん次第で問題ないと思います。この移動代には、往復のフェリー代と電車・ロープウェイ・ケーブルカー代金が含まれます。
フェリーは0日目と14日目にオーシャン東九フェリーの門司~徳島 間を利用。
電車は9日目にリンリントレインの三津浜駅~今治駅 間を利用。
ロープウェイは11日目に石鎚山ロープウェイ・12日目に66番札所の雲辺寺ロープウェイを利用。
ケーブルカーは13日目に85番札所の八栗ケーブルを利用。
自転車関係代:3400円
荷台のパーツをつないでいるネジや、割れてしまったパーツをつなぐためのビニールテープ代です。おそらくですが、荷台の荷重制限を超えたリュックを常に載せていたこと、それに加えて毎日の激チャによる長距離運転によって荷台の修理を定期的に行う羽目になりました。
実は今回使った自転車自体もかなり年季が入っており、今年で8年目です。大雨にさらされた7日目を過ぎたあたりから怪しい音がなっており、サイクルアサヒに持っていくと「スポーツ自転車の専門店に持って行った方がいい」と言われていました。今回のお遍路中にそんな時間をとることができなかったので、途中でぶっ壊れないことをただただ願いながら進み続けました。なんとか、無事にお遍路巡りを終えることができたので良かったですが、今後自転車お遍路を考えている方は出発前のメンテナンスはしっかり行った方がいいと思います。
その他:4049円



その他は、バンテリン・スマホの充電コード・お遍路終わりのお土産代です。
毎日自転車で100~120㎞移動すると太ももへの負担はかなりのものになります。ちょうどタイミングとしてはWBCで日本が優勝した後ということもあり、大谷翔平が頭の片隅にいたのでしょう、 5日目にバンテリンを購入しました。以前はこういうのって「気持ち程度」だと思っていたのですが、それなりの効果を実感することができました。
総費用

最終的に準備とお遍路巡り中にかかった総費用は約23万円でした。
これが高いと考えるか安いと考えるか、それはもちろんその人次第なのですが僕は安く感じました。23万円払うことで、お遍路をしてたくさんの刺激を得ながら、お腹がすけば食べたい物を食べ、夜お風呂に入って1日の疲れを取り柔らかい布団で眠ることができました。加えて、今回揃えた物品(特に自転車やアウトドア用品)は今後の旅で使っていくことができます。

投票して頂けると幸いです、よろしくお願いします。
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コメント
コメント一覧 (2件)
お疲れ様でした。
楽しく読ませてもらいました。
最後の、詳細な費用紹介も参考になりました。
次回のチャレンジも期待して待っています。
ひとつだけ気になった点を….。
「お遍路」とは、簡単に言うと、「札所巡り」という意味です。
従って、「お遍路巡り」と言うと。「札所巡り巡り」となってしまいます。
記事の感想と、ご指摘ありがとうございます。
おっしゃるとおりで、検索してみると「お遍路巡り」という言葉は出てこず、原因はわかりませんが長い間勘違いしていました。少しずつですが、全記事内のワードを修正していこうと思います。