【歩き旅/振り返り】歩きでの沖縄本島一周を終えて、期間や総費用、新たに気づいたことのまとめ

歩きでの沖縄本島一周を終えて、今回の旅で気がついた「生き抜く力」(どこで夜を過ごしても、かならず朝はやってくるし、困ったときは人を頼って尋ねてみればなんとかなるし、何より、足を止めずに歩き進めることができればいつかは目的地に到達する。)とはどのようなものか、、、沖縄一周にかかった期間や、距離、細かな出費などと一緒にまとめていく。

率直に12日間で422kmを歩ききったということは、自分の中で新たな自信に繋がった。それはざっくり言うと生き抜く力がついた、という感じ。生き抜く力とは言っても、社会で生き抜く力というよりは「最低限の暮らし(活動)をしながら移動していく」力の方が適切かな

どこで夜を過ごしても、かならず朝はやってくるし、困ったときは人を頼って尋ねてみればなんとかなるし、何より、足を止めずに歩き進めることができればいつかは目的地に到達する。これらを経験して、気がつけただけでも大収穫の2週間だった。もう当分歩きません、と言ったところで、また時間が経てばひたすら歩いているんだろうな。

歩いて沖縄本島一周 15日目 – 那覇 –
目次

行程

移動手段は歩きのみ(テント含め約10kgのザックを背負い歩行)
期間は12日間(テント泊8日、宿泊4日)
総歩行距離は427km(1日平均で約35km)
総獲得標高は4468m

久高島、嘉津宇岳を除けば(もともと観光地に寄りたいわけでもなく)行きたい場所がそこまでなかったので、毎日歩きつづけた結果、約10kgのザックを担ぎ1日平均約35km移動していた。我ながらなかなかハードな12日間だったと思う。

事前準備としては、できるだけ無料でテント泊が可能なビーチ・キャンプ場を探し、地図上にピンをつけていく作業を行った。

総費用

12日間で、歩いて沖縄本島を一周するのにかかった総費用は80,017円だった。

総費用は80,017円
宿泊費は14,700円(テント泊8日、宿泊4日)
洗濯費は300円(ほとんど手洗いした)
その他(飛行機など)は36,978円

去年の自転車お遍路の時に「次はテントを担いで野宿でお遍路を」と思っていた。今回、お遍路ではないがテント泊での旅を実行することができ、野宿をすることで宿泊費をグッと抑えることができた。

スクロールできます
項目 \ 日1日目 テント2日目 宿3日目 テント4日目 テント5日目 テント6日目 宿7日目 テント8日目 テント9日目 宿10日目 テント11日目 宿12日目 テント合計
食料980円2,879円1,782円2,873円3,801円2,495円443円2,358円1,920円2,128円3,212円3,168円28,039
宿泊2,500円1,000円3,500円1,400円3,500円2,800円14,700円
洗濯100円200円300円
その他31,909円1,390円1,112円179円1,280円998円110円36,978
合計32,889円6,769円2,894円3,873円3,801円5,995円1,843円2,537円6,800円2,128円7,210円3,268円80,017
(その他⇒飛行機往復31,909円・久高島フェリー往復1,390円・日焼け止め712円・中城城跡入場料400円・シャンプー179円・充電ケーブル998円・本110円)

当然、これはテント泊をするメリットだが、それ以上にテント泊ができれば、夜の宿のことばかりを考えずに旅を続けられるということも体感できた(実際は、テントが張れるビーチやキャンプ場をその日の目的地としていたので、そこまで恩恵は受けていない。そのため「最悪の場合を想定すればどこでも寝ることはできる」という意味)。

「旅をして得たライフハック」

日本一周月報と同様に、今回沖縄歩き旅で得られた気づきを記録する。

日常から離れ、旅をしている今。

普段とは違う環境だからこそ、普段とは違う視点で考え、気がつくことがたくさんある。
それらは、今後生きていく上でおおいに役に立つはずだ。

そんな、旅をして得たライフハックを記録する。

体重が増えることによる筋肉・関節への負荷

毎日約10kgのザックを担ぎ、約35kmの道のりを歩き続けた。つまり、通常よりも10kg体重が増えた状態で活動をしている。物理的にいきなり+10kgの状態になるということと、太って+10kgの状態になることは訳が違う(筋肉・関節がそれに見合った状態ではないため)とは言えど、10kg太ることがいかに体力的にしんどいか、筋肉・関節への負荷を高めてしまうか、身をもって経験した。10kgといわず、1kg,2kgでも痩せることで世界が変わる。

地元のことは地元の人に聞く

これは以前から気付いていたことだが、今回更に身をもって体験したこと。おすすめのご飯屋さんにしても、おすすめのビーチにしても、ネットで検索したところで見つかるものはかなり表面的な部分がほとんど。まれに詳しく紹介されていることもあるが、文章や動画で見るよりも、実際にそのことについて知っている人に直接話を聞くのに勝るものはない。これは旅や旅行に限った話ではない。

どこでどのように夜を過ごしても、必ず朝はやってくる

人生で初めて、その日の夜どこで寝るかが決まっていないという日が数日あった。前述したように、地元の人を頼り何とか寝床が決まるものの、風が強かったり騒がしかったり、ということもある。だが、よほどの天変地異が起こらない限り、どこでどう夜を過ごそうと、必ず朝はやってくる。そう考えると、一夜を乗り越えることなんてものはほんのささいなことに過ぎない。※寒さで生死を彷徨う場合などは別。

自分の暮らしにとって力になるものを把握する

人間である以上、毎日何かを考えて生きているので、やる気に満ちたり、不安になったり心配になったり、あらゆる感情を抱き日々生活をしている。情緒が不安定になることもよくあると思うが、そんなときに「自分の暮らしにとって力になるもの」が何か、それが一つでもわかっておくとだいぶ楽に生活をしていくことができる。甘いものを食べること、読書、お風呂に浸かること、走ること、、、なんでもいい。大切なのは「自分の暮らし」に力になるものを見つけること。

旅は不足を楽しむもの

以前の自転車お遍路でも書いたと思うが、旅というものは不足を楽しむものだと思っている。あちこち歩き、気になるところに寄ってみたり、一日過ごすうえで足りないものがあったら何か持参しているもので代用してみたり、雨に降られてびしょ濡れになってみたり、危険な目に遭ってみたり。こういうのが一人旅の醍醐味だと思っている。

もちろん、誰かとの旅行となれば話は別。準備の段階で、目的地を調べ、宿を予約し、もしもの時を考慮した荷物を持っていく。もちろん、危険な目に遭わないように、後悔しないように、行きたいところに行けるような予定を立てる。旅と旅行の違いを認識して、どちらも楽しめる様にすることが今後の目標。

してくれたこと、のステップを考えることでさらに優しさを知る

やんばる地方で「良かったら車に乗りますか?」と声をかけていただいた。そう言ってくれるということは、「僕の姿を見て⇒気に止めて⇒手を貸そう」という3ステップを踏んでくれたということ。他にも、5日目に寄った弁当屋のおっちゃんが、9日目に車から降りてきて目の前に現われた。そうしてくれるということは、「歩いている僕の姿をたまたま見かけて⇒あのときの客だと思い出し⇒わざわざ車を停めて⇒声をかけよう」という4ステップを踏んでくれたということ。

して頂いたこと、それが実行されるまでの過程や段階を想像すると、よりその優しさに気がつくことができる。

あらゆるアンテナを張ることは、あらゆる人と関わるきっかけとなる

今回一人だけだが、同じように沖縄を歩いている人と出会うことができた。その人とは、同じ境遇ということもあって会話が弾み、さらに共通の趣味があったことで2時間弱話し続けた。共通の趣味は読書のことで、僕が最近読んだ本が彼の好きな本でもあった。数ヶ月前に僕の中で新たに「読書」というアンテナを張ることができたおかげで、ここまで会話をすることができたのだ。いろんな種類のアンテナを張ることは、いろんな人と関わるきっかけを作ってくれる。

過去のきつさは忘れてしまう

これまで、1日100km歩く大会に参加したり、毎日100-120km自転車を漕いで四国遍路をしたり、と体力的になかなかのキツい体験をしている。それらが終わった頃には「もう当分歩かなくていい。自転車を漕がなくていい。」という思いをしているにもかかわらず、また今回のように1日35km歩く旅を行っている。過去のキツい体験なんて忘れてしまうし、忘れないと生きていけないと思う。

自信は「持つもの」ではなく「つけるもの」

15日目の日記に、「率直に12日間で422kmを歩ききったということは、自分の中で新たな自信に繋がった。」と記した。12日間で経験したことや、振り返って新たに気付いたことがあるということのおかげで、自信をつけることができた。よって、根拠の無い状態からただ自信を持つのではなく、これまでの経験からおのずと自信はつくものだと思う。

沖縄の特徴

ここからは沖縄に関して気がついたことを紹介する。地元の人から教わったものもあるが、歩きながら感じた個人的な考えなので、一人の考えとして捉えてもらう方がいい。

沖縄にはゴミ箱が少ない

沖縄は自動販売機が多く設置されている印象(暑いからだろう)だが、その隣にゴミ箱がないことがほとんど。ゆえに、道路にもゴミが多く目立つ気がする。自販機の種類はチェリオが多く、また自販機の種類に限らずさんぴん茶と紅茶は必ずと言っていいほど売ってある気がする。

コンビニのドアは二重のところが多い

これはずっと気になっており、地元の方にも確認したこと。沖縄は暑いので、出入りの多いコンビニのドアを二重にすることで、冷房が効きやすい環境を作っているらしい。

沖縄の人は歩かない

これは会う人会う人が口を揃えて言っていたこと。「よく歩いて一周とかするねえ。沖縄の人はそこからそこに行くにも車だよ。」何度言われたことか。実際に、毎日国道を歩いていても1日に通行人とすれ違うのは平均でも5人ほど。また、自転車やバイクが多いという感じもなく、車で溢れかえっている印象。沖縄の友人も、車で移動してコインパーキングを利用するのは当たり前の感覚と言っていた。

ウォーターサーバーの店が多い

歩いていてウォーターサーバーの店を目にすることが多いなぁ、という個人的な印象だった。だが、沖縄の友人が以前はウォーターサーバーを運ぶバイトをやっていたことを聞いたので、気になって調べてみた。

いつの情報かはわからないが、ウォーターサーバーの普及率が日本で一番高いのは沖縄らしい。理由としては、日本人は軟水を好むが沖縄の水道水は硬度が高いためらしい。実際に歩いて目にして気付いたことはあながち間違っていないようだ。

やんばる地方の東海岸側は行かなくてもいいかも

地元の方々に「反時計回りで沖縄を歩いて一周すること」を話すと、「やんばる地方の東側は何もないから沖縄の人でも行かないよ。」と言われた。「店がないから最悪餓死するかもよ。」とまで。実際に、食料を買い込んで歩いてみたが、地元の人の言うことがすぐにわかった。当然、歩いている人間なんて一人もいないし、車の通りも圧倒的に少ない。山を越えて村に抜けて、というのを繰り返し、村に抜ければ共同売店があるくらい。コンビニなんて4日間目にしなかった。

本当に何もなかったが、振り返ってみるとこの4日間が一番楽しかった。それは先ほども述べたように、旅は不足を楽しむものだからだろう。結局旅をする人なんて、人混みが苦手な人がほとんどだと思うので、歩いて沖縄をまわる人にはぜひやんばる地方の東側をオススメする。観光で沖縄をまわる人は行かなくてもいいかな、というのが個人的な意見。

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